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戸籍の調査 |
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■除籍謄本・改製原戸籍謄本の取得 戸籍には、先祖の本籍地、両親の名前、家族構成、出生から婚姻、死亡まで多くの情報が記載されています。 戸籍、除籍、改製原戸籍の謄抄本の請求ができるのは、その戸籍に記載されている者及び配偶者、直系尊属・直系卑属 で、それ以外の場合は全て委任状が必要となります。従って、謄本の請求にはその 先祖と自分との直系関係を証明する書類が必要です。 例えば、既に他界している父方の祖父の除籍謄本を請求するには、父の戸籍謄本を取得して、それを提示するとよいでしょう。 父の戸籍謄本には自分と祖父の名前が記載されていて、自分→父→祖父の直系関係を証明できるからです。 また、請求には請求の理由を記入する欄がありますが、ここは「先祖供養のため」 などとしておくと良いでしょう。請求理由が「系図作成のため」などの場合、地域によっては許可されないことがあります。このように1世代ずつ戸籍から先祖の本籍地と名前を確認する作業をを繰り返し、役所から 「もうこれ以上古い戸籍は存在しません」と言われるまで続けます。うまく行けば、 戸籍が編成された最初の時代を生きた、出生が江戸時代末期の先祖まで判明します。 しかし、明治時代の戸籍まで取得できるとは限りません。第一に、原則として除籍謄本の保管期間は除籍後 (転籍・死亡)80年間だけだからです。従って、現在では原理的にはもはや大正時代以前の除籍謄本は取得できないことになります。第二に、明治19年式戸籍が始まってから、100年以上経過しているため、これまでに火災などによって書類が消失している可能性があるからです。 本格的な全国統一の戸籍制度は明治4年太政官布告により始まり、法改正などによる変遷を経て現在に至っています。 現在は婚姻ごとに戸籍を編成しておりますが、戦前の旧民法時代には家制度があって家毎に戸籍を編成していたこともあり、 昔の戸籍を調査すると当時の家族の状況が手にとるようにわかり、祖先に興味がある人にとっては大変貴重な資料といえます。 この戸籍関係の書類には目的に応じて、幾つかの種類があります。戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本などです。 以下にそれぞれの謄本について説明します。 ◎戸籍謄本 現在生きている方の戸籍で、本籍地の市区町村役場が管掌しています。通常「戸籍」といった場合にはこの戸籍謄本のことを一般的に指します。 この戸籍には本籍地、氏名、生年月日、父、母の名前、続柄などが記載されています。最近では、戸籍の電算化が進み、 電算化された市区町村役場では「全部事項証明」と呼びます。また、この戸籍謄本に対して、本人についての情報しか載っていないものを 戸籍抄本といいます。こちらは先祖調査には通常使いません。戸籍が電算化された市区町村役場では「一部事項証明」といいます。 ◎除籍謄本 転籍、婚姻、死亡などによって、その方は戸籍から抜かれます。これを除籍といいます。 こういった理由で家族全員が戸籍から抜けてしまったときは、その戸籍を除籍簿といいます。しかし、この除籍簿は法令で80年間保存と決まっています。この保存期間の後は処分されてしまいますので、残念ながら、現代では明治・大正時代の除籍簿が処分されているということになります。 ◎改製原戸籍謄本 戸籍制度は明治時代に出来ましたが、それから同じものが使用されている訳ではなく、以下に示すように何回か大きな改製がありました。 改製により古い戸籍になったものを「改製原戸籍」と呼ばれ、本籍地の市区町村役場が管掌しています。最近では、戸籍の電算化 (コンピュータ化)が導入された平成改製原戸籍があります。先祖調査には、 昭和以前の改製原戸籍謄本を調べるのが良いでしょう。かつて家制度があったころの戸籍で、 戸主、前戸主や、子供、甥、姪など一族の名前や生年月日などが記載されています。これらの改製原戸籍謄本は本人が市区町村役場に行って請求すれば取得することができます。 しかし古い戸籍は現在ほど厳格に運用されておらず、「達筆な草書」や「変体仮名」 など、解読するのは決して容易ではありません。また、戸籍制度は明治5年から始まっていますが、厳密には現在取得可能な最古の戸籍は 「明治19年式戸籍」と呼ばれるものです。その前の戸籍は「壬申戸籍」 と呼ばれ、職業や犯罪暦、江戸時代の身分まで記載されていたため、人権侵害に当たるとの判断で、現在は地方の法務局に包装封印されていて、 直系の人間でも閲覧は禁止されています。
取得したがどの時代の戸籍が分からないときは、各項に記載されている人数を調べます。 明治19年式戸籍から昭和23年式戸籍まで形式はその都度変更されているので、取得した戸籍と形式を比較することで、年式を特定することができます。 |
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